つねぞうの「良い子」度は、ギャラリーの数に比例する、という法則が、我が家では周知となっている。良い例が、保育園の送迎時だ。園を出るまでは、ニコニコと手をふって元気に歩くくせに、門を出た(人目が無くなった)途端にムスーッとしゃがみこんで、抱っこでなければ動こうとしない。登園時も同様、歩くのを嫌がってずっと抱っこで来たくせに、園が近くなると「下ろせ、歩く」という素振りを見せたりする。そのまま意気揚々とアンヨで門をくぐり、保育士さんに「まぁ、つねちゃん歩いて来たの〜」と誉められて得意になっていたりする。「この、ウラオモテ娘・・・っ」という父の嘆きももっともであろう。
私の時はというと、そもそも抱っこは体力的にムリなので、有無を言わせずバギーにくくりつけてしまう。当然つねぞうは泣きわめくが、心を鬼にして無視。しかしある日、つねぞうが盛大に泣いているところに、門を施錠に来た担任の先生が「あらら、つねちゃんどうしたの〜」と声をかけると、ビクッとしたつねぞう、たちまち泣くのを止めて下を向いてしまった。「見られちゃった!」と恥ずかしかったのだろうか、その変わり身の早さにこちらも感心。以来、なるべく園舎近くの人目につく所でバギーに乗せるようにしている。大分スムーズに事が運ぶようになった。
しかし、「つねちゃんは余り泣かないしむずったりもしない、お姉ちゃんですねぇ」などと保育士さんに言われるたびに、家でのギャップを鑑みて理不尽な気持ちになってしまうのだが、まぁそれも「お父さんお母さんに甘えてるのね」と都合よく解釈しておこうかな・・・と思う。