朝、あきぞうが授乳後に吐き戻したので、その始末にてんやわんやしているうちに、ふとつねぞうが不吉に静かであることに気がついた。こういう時は、決まって良からぬ事に熱中している確率が高い。こわごわ隣室をのぞいてみると、むわっと物凄いシンナー臭が漂ってきた。
見ると、テーブルの上で、マニキュアの瓶がカラになっている。どうやら、丸イスを足がかりに使って棚の上のマニキュアを取り、ふたを開けて、中身を全てテーブルにぶちまけて遊んでいたようだ。手が届かないところに置いていたのに、道具を用いる術を覚えたのかと、思わず嘆息してしまった。それは、母が買ったばかりのマニキュアだったのですがね・・・。慌てて拭いたものの、速乾性だけあって、テーブルでカピカピになっているので取れやしない。しかも、子どもたちを遠ざけた上で換気して後始末してとバタバタしているうちに、自分がシンナーの臭いに酔ってしまった。あーそういえば、昨夜は寝不足だったから、酔いやすくなってるんだよな〜と気づいても後の祭り。オモチャを取り上げられて暴れるつねぞうを、シンナー酔いでフラフラになりながら取り押さえる私だった。帰宅して、「何この臭い!?」と驚く夫に一部始終を説明すると、「それは気の毒だったねぇ。よし、マニキュア新しいの買ってあげよう」と言ってくれたので、期待せずに待っていようと思う。